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介護保険施設 ( 介護施設 )の種類 ②介護老人保健施設2017.8.15

介護老人保健施設とは

介護老人保健施設について
介護老人保健施設は、一時的な入居を経て、在宅での生活への復帰をめざしていく施設となります。特別養護老人ホームと比較して、医療ケアが格段に充実している点が大きな違いとなっており、わかりやすく言えば在宅と病院のちょうど間にあたる存在と言えるでしょう。痰の吸引や気管切開、胃ろうといった常時医療が必要となる方も、受け入れる体制が整えられています。
施設内には、医師をはじめとして介護士や看護師、あるいはリハビリを担当する作業療法士や理学療法士が在籍します。各利用者の身体状況に合わせた目標が設定されており、専門スタッフたちが適切なケア・サービスを提供します。

介護老人保健施設のメリット・デメリット

メリット
・利用料が安い
・高度な医療ケアが受けられる
・リハビリの設備、スタッフが整っている

デメリット
・多くの施設が多床室中心の構成である
・短期入所が中心で、次の行先の選択が迫られる

概要・入居の条件

入居に際しては、各施設の該当窓口への申し込みが必要となります。65歳以上で要介護認定1以上を受けている方が対象となるほか、施設で対応可能な医療ケアに応じて別途条件が異なる場合があります。特に、医療体制に関する問題は生命にも影響を及ぼすことが多々あるので、事前のしっかりとした確認が必要です。
また、申し込みに際しては、健康診断書や身体障害者手帳の提示を求められることが一般的です。入院(通院)先の医療機関からの転院の場合は、医療機関からの紹介状や看護サマリーの提出も必要となります。
上記書類と合わせて介護の緊急性や本人・家族の資産状況などを総合的に鑑みたうえで入所が決まります。覚えておきたいのは、長期入所が一般的な特別養護老人ホームとは異なり、介護老人保健施設では3か月ごとに入隊書を判断する検討会議が開催されることです。そのため、入所期間は数か月~1年程度となることが多くなっています。
 
費用

初期費用は必要がなく、毎月の利用料のみが発生します。地域や施設によって差がありますが、おおむね毎月8~13万円程度が目安となる費用であり、特別養護老人ホームよりはやや高額で、民間運営の各施設よりはやや割安な設定となっています。
 
<月額費用の内訳>
月額費用(8~13万円)=介護サービス費自己負担分+生活費(居住費・食費・その他)
 
介護サービス費の自己負担分は、介護度や年収(課税額)などによって変動します。また居住費も居室のタイプ(多床室/個室)によって、変動します。
 
施設・設備

特別養護老人ホームと同様に、多床室、10人程度の生活単位であるユニットが設定されていない「従来型個室」、ユニットごとに生活協同室が設けられた「ユニット型個室」の3種の居室があります。ただ、あくまで一時的な入所を前提とした施設であるため多床室・従来型個室からユニット型への切り替えは進んでおらず、半分以上の居室がまだ多床室でしめられています。居室の他には、浴室やトイレ、共同生活室といった共同設備、医師の診察を受けられる診療室やリハビリ用の機能訓練室が備えられています。